トークン化資産が過去最高を記録し取引活動が急増した一方で、Securitizeの上場後初の決算報告では収益が減少し、市場の期待を下回る結果となった。
トークン化企業のSecuritize(証券コード:SECZ)は、上場後初となる第2四半期決算でウォール街の予想を下回ったことを受け、時間外取引で株価が20%急落した。
同社はBlackRockのBUIDLトークン化マネーマーケットファンドの発行・管理で知られており、売上高は1440万ドルで前年同期比5%減少、アナリスト予想の2060万ドルには届かなかった。
Securitizeの1株当たり損失は2.37ドルで、予想の0.15ドル損失を大幅に上回った。純損失は2170万ドル、調整後EBITDAは前年の180万ドルの黒字から550万ドルの赤字へ転落した。
ウォール街では、投資信託や株式、その他金融資産のブロックチェーンへの導入を目的としたトークン化への関心が高まっている。Securitizeはその中心的な企業であるが、こうした関心が安定的な収益成長にはまだつながっていない。
CEOのCarlos Domingoは決算発表で、第2四半期の業績を「やや軟調」と評しつつも、通年のスタートは好調であると述べた。上半期の収益は前年同期比16%増加し、第1四半期は過去最高の1950万ドルを記録した。
財務結果は振るわなかったものの、Securitizeのプラットフォーム上の活動は成長を続けている。トークン化資産の平均管理残高は43億ドルと前年同期比16%増加し、取引高は147%増の53億ドルに急増した。ファンドサービス事業部門では663のアクティブファンドと243億ドルの運用資産を管理している。
同社は資産運用会社向けに従来の金融商品であるファンドをブロックチェーンベースのトークンとして発行・管理するインフラを提供している。BlackRockやKKRを顧客に抱え、ウォール街における証券のオンチェーン化の取り組みの中心的存在となっている。2024年にはBlackRockと共同でBUIDLを立ち上げ、最大級のトークン化された国債およびマネーマーケット商品へと成長した。
また、New York Stock Exchangeと連携してトークン化証券の取引インフラを構築し、市場大手の移転登録代理人であるComputershareとも提携。米国発行体向けのトークン化株式発行を可能にしている。
今回の決算報告は、7月にCantor系のスペシャルパーパス・アクイジション・カンパニー(SPAC)と合併して上場した後のSecuritize初の四半期報告となった。
