米国証券取引委員会(SEC)は金曜日、ウィンクルボス兄弟が支援する暗号資産取引所ジェミニに対し提起していた「Earn」商品に関わる訴訟について、既に終了した商品に関連するものであるとして、訴訟の継続を不要と判断し却下することに合意した。
SECは2023年にジェミニとジェネシス・グローバル・キャピタルを相手取り、同社の「Earn」商品が未登録証券に該当し証券法に違反していると提訴した。当該商品では投資家が資金をジェミニに預け、ジェミニがこれをジェネシスに貸し出していたが、2022年のFTX破綻や暗号資産市場全体の低迷を背景に、ジェネシスが出金停止に陥ったとSECは告発状で説明している。
昨年4月、マーク・ウエダ氏がSECの委員長代行に就任して以降、同訴訟手続きは一時停止されていた。
金曜日に提出された裁判資料によると、SECとジェミニは共同申立てに合意し、ジェネシスの破産手続きを経てジェミニの投資家には既に資金全額が返還されていることを確認した。ただし、和解の確定には連邦判事の承認が必要である。
提出書類には「ジェネシスの破産手続きと上述の和解を通じて、ジェミニ・アーンの投資家には現物暗号資産が100%返還された。これを踏まえ、委員会は裁量権の下で被告に対する請求を却下するのが適切だと判断した」と記載されている。
この訴訟は以前に却下申立てを退けられており、連邦判事はSECの証券法違反の主張を「もっともらしい」と評価していた。
また金曜日の資料からは、ジェネシスがSECと和解し2100万ドルの罰金支払いに合意したこと、ジェミニもニューヨーク州規制当局と和解していることが明らかとなった。
本件は、SECが過去1年間で取り下げた10件以上の訴訟のひとつであり、多くはジョー・バイデン前政権下、ゲーリー・ゲンスラー前委員長在任中に提起されたものだった。
現委員長のポール・アトキンス氏は昨年11月、暗号資産企業が自社商品の証券該当性を判断するための新たなガイドラインを公表すると表明している。この問題は現在、上院の立法議論の中心にもなっており、SECの暗号資産市場監督の枠組みを明確にする法案策定が進行中である。
