暗号資産取引所Krakenの親会社であるPaywardは、Bitnomialの買収を完了し、商品先物取引委員会(CFTC)による規制対象の米国デリバティブ体制を完全に掌握した。
今回の契約を通じて、PaywardはBitnomialが保有する先物ブローカー、取引所、清算機関のライセンスを取得した。この体制により、Paywardは断片的な第三者取引所に依存することなく、米国で規制対象の暗号資産デリバティブを自社で提供できるようになる。
本取引はPaywardの評価額を200億ドルに位置づけるものであり、同社が2025年に1億5000万ドルで小口先物プラットフォームのNinjaTraderを買収したことに続くものだ。これら両者の買収は、米国におけるPaywardのデリバティブ事業の基盤を形成している。
PaywardはKrakenとNinjaTraderにおいてスポットマージン取引から開始し、さらに期限のない永久先物やオプションも引き続き提供する計画である。
加えて今回の買収により、Paywardは法人向け事業展開も可能になる。銀行やフィンテック企業、証券会社はPayward Servicesを通じて一元的に接続でき、規制対象の米国デリバティブ商品へアクセスが可能となると同社は説明している。
Bitnomialは2014年に設立され、10年以上にわたりCFTCのライセンス取得を進めてきた企業である。Paywardは同社に対して現金および株式の形で最大5億5000万ドルを支払ったと資料は示している。
この取引は、米国内の暗号資産企業がCFTC規制の下でデリバティブ市場の国内誘致を競う中で行われたものだ。Coinbaseはすでに国内で永久先物取引を開始しており、他の取引所も同様の製品導入を模索している。
暗号資産の先物およびオプション市場は、デジタル資産取引の中核の一つとなっており、その取引量やレバレッジはスポット取引を大きく上回る。直近24時間の暗号資産先物取引量は約2000億ドルに達し、スポット市場の約2倍に相当する。この市場の多くは規制対象外の海外取引所で特にオプション取引を中心に集中しており、米国トレーダーの直接アクセスは制限されている。
